【行政書士が解説】静岡県裾野市で新規就農する場合に受けられる支援まとめ

目次

  1. 裾野市の特徴と新規就農の魅力
  2. 新規就農者向け支援制度(国・静岡県・裾野市)
  3. 裾野市で利用できる関連窓口・サポート機関
  4. 新規就農までの大まかな流れとポイント
  5. まとめ:行政書士を活用してスムーズな就農を

1. 裾野市の特徴と新規就農の魅力

地理・気候

裾野市は、静岡県の東部に位置し、雄大な富士山の麓に広がる自然豊かな地域です。標高の高低差があるため、地域によって気候が異なり、多様な農産物の栽培が可能です。

  • 富士山周辺の豊かな水資源 を活用した農業が期待できる
  • 四季のメリハリがあり、野菜や果樹、花き栽培 など、幅広い農作物に適している

新規就農のメリット

  • 豊かな自然環境で、安全・安心な農作物を生産できる
  • 都心にも比較的アクセスしやすく(東京方面からの交通も便利)、都市農業的な販売展開も狙える
  • 裾野市や静岡県の支援制度を活用しやすい

2. 新規就農者向け支援制度(国・静岡県・裾野市)

新規就農を検討する際は、国の制度だけでなく、静岡県や裾野市独自の支援策 もチェックしておきましょう。ここでは主な支援の例を挙げます。

国の新規就農者向け支援

(1) 就農準備資金

  • 対象:就農研修を受ける新規就農希望者(原則45歳未満など一定の要件あり)
  • 支給額:月額12.5万円程度
  • 支給期間:最長2年間
  • ポイント:農業大学校や先進的な農家のもとで研修を受ける場合に利用可能

(2) 経営開始資金

  • 対象:認定新規就農者など(研修修了後に独立・自営就農を行う方)
  • 支給額:月額12.5万円程度
  • 支給期間:最長3年間
  • ポイント:経営が安定するまでの生活費・運転資金を支援

静岡県の新規就農支援

静岡県全体として、以下のような支援策を行っています(名称や内容は変更になる場合があります)。

  1. 静岡県新規就農支援事業
    • 就農研修や経営開始時の資金支援など、国の制度とあわせて利用できる場合があります。
    • 静岡で農業をはじめる人を応援します(静岡県公式ホームページ)などで最新情報を確認できます。
  2. 技術・経営研修の受け入れ
    • 県内の農業大学校や研修受け入れ農家を通じて、技術習得のサポートあり。
    • 研修を受けることで、国の「就農準備資金」の支給要件を満たしやすくなる場合も。

裾野市での支援制度

裾野市独自の新規就農者向け支援は、時期によって内容が変更・更新される可能性があります。必ず裾野市役所の農政担当課や農業委員会 に最新情報を問い合わせましょう。以下は、参考となる例です。

  1. 農業振興に関する補助金
    • 裾野市農業機械等導入支援事業:裾野市では、認定農業者の方の営農を支える農業機械や農業施設の導入に対し、経費の一部を補助しています。例えば、ハウス建設費の一部助成、農業用機材の導入費用補助など。
    • →要件:裾野市内に居住もしくは居住する予定がある人、また裾野市内に主たる事業所を持つ人または農地所有適格法人のうち、農業経営基盤強化促進法に規定する認定を受けた人、または「人・農地プラン」に地域の中心となる経営体として位置づけられた人
    • 裾野市農産物等出展支援事業:裾野市では農業者の方が、自ら六次産業化や異業種交流を目的とした展示会などに出店して、販路の開拓や拡大を図るための経費の一部を補助しています。
    • 経営所得安定対策等交付金:水田地目において、対象作物を生産・販売する農業者に向けの交付金です。

3. 裾野市で利用できる関連窓口・サポート機関

裾野市役所 農林振興課 農政係 農業委員会

  • 主な業務
    • 農地取得の許可申請受付(農地法許可など)
    • 支援制度の案内
    • 空き家に関する情報提供:関連サイト
  • ポイント:市内の農業関連施策や助成制度の“最新情報”を得るために必ず連絡を取ることをおすすめします。

JA(農業協同組合)

  • 裾野市は、JAふじ伊豆のなんすん地区に該当し、JA直売所「すそのふれあい市」は、富士山麓の豊かな自然で育まれた、新鮮な野菜、果物、加工品などを豊富に取り揃えています。
  • 主なサポート:組合員の農業経営・技術指導や生活についてのアドバイスを行うほか、生産資材や生活に必要な資材の共同購入を行ったり、農産物を共同で販売したり、農業生産や生活に必要な共同利用施設の設置などを行っています。

静岡県 農業振興部門

  • 静岡県の公式サイトや各地域の農林事務所では、研修先の紹介補助金申請に関する相談 を受け付けています。
  • 静岡県新規就農支援事業 の疑問点や必要書類などを相談することができます。

行政書士・税理士などの専門家

  • 行政書士
    • 農地法に基づく許可申請書類作成・提出代行
    • 会社設立(農業法人化)に関する書類作成(登記は司法書士)
    • 各種補助金申請サポート
  • 税理士・司法書士:農業経営に関する税務や法人登記手続きのサポート

4. 新規就農までの大まかな流れとポイント

情報収集・相談

  1. 裾野市役所・農業委員会を訪問:農地の状況や制度について情報を得る
  2. JAや静岡県の農林事務所で相談:具体的な栽培品目や研修先、資金相談を検討

農地の確保

  • 農地法3条許可(所有権移転・賃借)を取得
  • 農地バンク(農地中間管理機構)などを利用し候補地を探す

資金計画・補助金申請

  • 国の「就農準備資金」「経営開始資金」と、静岡県・裾野市独自の補助金制度を組み合わせて活用
  • 認定新規就農者 になることで、支援額や対象となる制度が拡大する場合がある

栽培開始・経営安定化

  • 技術研修・経営ノウハウ習得
  • 作物の販路拡大(直売所、道の駅、ネット販売など)
  • 六次産業化(加工・販売まで行う)による付加価値向上を検討(ものづくり補助金なども検討)

5. まとめ:行政書士を活用してスムーズな就農を

静岡県裾野市で新規就農を目指す方に向けて、国や県・市が実施するさまざまな支援制度をご紹介しました。市の農業委員会や農政担当課をはじめ、JAや県の農業振興部門 といった関係機関を上手に活用することで、農地探しから補助金の申請までスムーズに進められます。

しかし、農地法に基づく許可申請や各種補助金申請は、書類作成から提出まで煩雑な手続きが多いのも事実です。そこで、行政書士 などの専門家を活用することで、書類不備による手戻りや審査落ちなどのリスクを最小限に抑え、スピーディーな就農実現 をサポートできます。

  • 農地取得申請(農地法3条許可) の代行
  • 新規就農支援や静岡県・裾野市の補助金申請サポート
  • 農業法人設立のサポート(将来的な規模拡大を見据えた法人化など)

今回は新規就農に関する情報を私のホームタウンである静岡県裾野市に絞って記事を書いてみました。実は私自身、非常に農業に魅力を感じています。六次産業化まで妄想しながらこの記事を書きました(笑)

静岡県東部で理想の農業ライフをスタートさせるために、ぜひ専門家の力も活用してみてください。